Unityとは?VR・3Dゲーム開発ができるだけではない...?
今回は、「VR」の開発にも使われているゲームエンジン「Unity」について解説します。
実は、Unityには、ゲーム開発だけでは収まりきらない魅力もあったりします。
そんな魅力たっぷりのUnityの紹介に移りましょう!
Unityとは?特徴を紹介!
Unityは汎用性の高いゲームエンジン
Unity(ユニティ)は2D・3D・VRゲームの開発、アニメーション制作、3Dモデリングなどに使われる、汎用性の高いゲームエンジンです。
ゲームエンジンとは、ゲームを作るための機能を一通り備えたツールのことです。
基本的にゲームを作る目的で使用されますが、Unityにおいてはアニメーション制作や3Dモデリングといったことにも使われているため、非常に汎用性が高いゲームエンジンと言えるでしょう。
Unityは多くのプラットフォームに対応している
Unityは、PC・家庭用ゲーム機・スマホなど多くのプラットフォームに対応しています。
そのため、プラットフォームの切り替えボタン1つで、PCゲームにもコンシューマーゲームにもスマホゲームにもできてしまうのです。
どのプラットフォームのゲーム開発でも使われていますが、特にエンジン自体の処理の軽さからスマホゲームの開発のメリットが大きいとも言われています。
Unityの開発言語はC#
Unityでゲームを開発する場合、ある程度のところまではコードを書かなくても組み立てられますが、より高度な仕組みを実装したい場合はプログラミングが必要になってきます。
その際にUnityでは、プログラミング言語「C#」を使って開発を行うことになります。
- 以前は「JavaScript」と「Boo」も選択可能でしたが廃止されました。
Unityでできること5選!ゲーム以外にもできることがある?
- 2Dゲーム開発
- 3Dゲーム開発
- VR開発
- CGアニメーション制作
- 3Dモデリング
ここからは、いくつかの特徴について代表作などを交えながら紹介していきます。
2Dゲーム開発
Unityは、2Dゲームの開発ができます。
Unityは3Dゲームの印象が強いですが、公式アセットストアに多くの2Dゲーム用の素材が用意されていたり、ゲームエンジンとして2Dゲーム開発をガッツリサポートしていたりと、2Dゲーム開発にも力を入れています。
Unityで作られた2Dゲームの代表作としては、「もじぴったん アンコール」「スーパーマリオ ラン」などが挙げられます。
2Dゲームなら2D特化のゲームエンジンを使うほうが良いかもしれません。「Cocos2d-x」や「GameMaker Studio2」などが有名です。
3Dゲーム開発
Unityは、3Dゲームの開発ができます。
やはりUnityといえば3Dゲームの印象が強いのではないでしょうか。
特に、スマホの3Dゲーム開発とUnityは非常に相性が良いです。
というのも、スマホの処理性能がPCや家庭用ゲーム機と比べると劣ってしまうので、ゲームエンジンとして軽いUnityが好まれるからです。
Unityで作られた3Dゲームの代表作としては、「Fall Guys」「Human Fall Flat」「バイオハザード アンブレラコア」「原神」「白猫プロジェクト」などが挙げられます。
Unityで作られた3Dゲームはゆるふわ系のかわいいゲームの印象が強いですが、バイオハザードといったリアルな描写も可能です。
VR開発
Unityは、VR開発もできます。
例えば、VRゲームの中では有名な「Beat Saber」や、社会問題を引き起こすほどのブームが来た「Pokémon GO」(これは『AR』と呼ばれます)などがUnityで作られています。
Unityは、これからますます開発が進むVR業界に欠かせない存在といってもよいでしょう。
UnityはVR開発ととても相性が良い3Dゲームエンジンです。実際にUnityを使ったVR開発が盛んに行われています。
CGアニメーションの制作
Unityは3Dのゲーム開発ができますが、それは3D空間上のオブジェクトを描画できるレンダリングエンジンがあるからです。
そして、その技術は3DのCGアニメーションにも応用できます。
実際に、2019年9月に公開された3DCG映画「Hello World」の一部に、Unityを使ったシーンが使われています。
3Dモデリング
ほかにも、3DモデリングのためにUnityを使うといったこともできます。
例えば、建築設計の3DモデリングのツールとしてUnityが使われることがあります。
Unityで作られたアプリ・ゲーム一覧【有名なものをピックアップして紹介】
ここからは、Unityで開発されたアプリやゲームを紹介していきます。
Pokémon GO
一世を風靡したスマホARゲーム「Pokémon GO」もUnityで開発されています。
白猫プロジェクト
スマホ3Dアクションゲームとして大ヒットを記録した「白猫プロジェクト」もUnityで開発されています。
スーパーマリオラン
大人気ゲームスーパーマリオのスマホアプリ「スーパーマリオラン」もUnityで開発されています。
Human Fall Flat
「Human Fall Flat」はふにゃふにゃのキャラクターがかわいい、オープンワールドのアクションパズルゲームです。Unityらしさが際立つゲームです。
Fall Guys: Ultimate Knockout Game
「Fall Guys: Ultimate Knockout Game」は丸っこくてかわいいキャラクターとは裏腹に、最大60人のプレイヤーが蹴落としあい1位を決めるバトルロワイヤルゲームです。こちらもUnityらしさが出ているゲームです。
原神
「原神」は中国のゲーム会社mihoyoが制作したオープンワールド型アクションRPGです。PC(Windows)/PlayStation 4/PlayStation 5/iOS/Androidに対応しており、2022年にはNintendo Switchにも対応予定です。
もじぴったんアンコール
「もじぴったんアンコール」はUnityで開発されて2Dゲームです。Unityは3Dゲームに強い印象ですが、このような有名な2Dゲームの開発にも使われているのです。
BIOHAZARD UMBRELLA CORPS
「BIOHAZARD UMBRELLA CORPS」はUnityで開発されたTPSゲームです。Unityのイメージを覆すようなリアルな銃撃戦を再現しています。
Beat Saber
VRゲームとして有名となった「Beat Saber」はUnityによって開発されています。
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君(スマホ版)
「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」はコンシューマーゲームとしてリリースされたゲームですが、スマホに移植するべく開発されたスマホ版アプリはUnityで開発されました。
Celeste
「Celeste」はいわゆる死にゲーと呼ばれる2Dアクションゲームです。
teamLabBody
「teamLabBody」は日本のアート集団teamLabが開発した人体解剖シミュレーションアプリです。「Unity Awards 2013 Best VizSim Project」(最優秀ビジュアルシミュレーション部門)を獲得しています。
INSIDE
「INSIDE」は横スクロールアクションアドベンチャーゲームです。
どうぶつタワーバトル
「どうぶつタワーバトル」はかわいい動物を使った対戦ゲームです。一見クソゲーのように見えますが、オンラインレート戦では様々なテクニックや攻防があり奥深いです。
Unityを使うメリット
Unityで2Dゲーム開発をするメリットは、以下のような点が挙げられます。
- 多くのゲーム機器に対応できる
- 様々なジャンルのゲームを作れる
- アセットストアに便利な素材が豊富に用意されている
- 基本無料で開発できる
- ゲームエンジン自体が軽い
- ノンプログラミングでもある程度開発できる
- 初心者向けで学習しやすい
- VR開発ができる
- CGアニメーションや3Dモデリングにも使える
Unityは、何かの機器・ジャンルに特化しているゲームエンジンとは真反対で、なんでもできるような高い汎用性が強みです。
また、世界的に有名で参考書やリファレンスも多く学習しやすい環境なので、とりあえずゲーム開発を学んでみたいという方にはぴったりのゲームエンジンです。
さらには、VR開発・CGアニメーション・3Dモデリングといったこともできるため、気になる方は詳しく調べてみると良いでしょう。
Unity vs Unreal Engine【比較】
2つの有名な3Dゲームエンジンである「Unity」と「Unreal Engine」。
これら2つはどのような違いがあり、どのように使い分けられているのか気になるところですよね。
そこで、これらのゲームエンジンの特徴を表にしてまとめてみました。
項目 | Unity | Unreal Engine |
---|---|---|
プログラミング言語 | C# | C++ |
グラフィック性能 | 普通 | 非常に高い |
素材の多さ | 非常に多い | 多い |
学習のしやすさ | 学習しやすい | 学習しづらい |
利用料やプラン | 基本無料(一部有料) | 全部無料 |
利益に対する支払い | 年商10万ドル以上で発生 | 売上100万ドル以上で発生 |
ゲームエンジンの軽さ | 軽い(スマホゲームも可) | 重い |
グラフィック性能なら確実にUnreal Engineに軍配が上がります。そのため、グラフィックにこだわった高クオリティの3Dゲームを作りたい場合はUnityよりもUnreal Engineを選ぶほうが良いでしょう。
ただ、Unreal Engineのデメリットとして、「日本のユーザーや日本語の情報が少なく学習が難しい」「ゲームエンジンとしての動作が重いのでスマホゲームに向かない」といった点が挙げられます。
逆に言えば、UnityはUnreal Engineに比べて学びやすく、スマホゲーム開発もできるというメリットが挙げられるでしょう。
Unityを学べるスクールやサービス【おすすめ】
Unityは学びやすい環境ではあるものの、本格的に学べるスクールはあまりないです。
専門学校や独学で学ぶということも視野に入れて学習する必要があります。
TechAcademy
TechAcademyは、Unityコースが用意されている大手プログラミングスクールです。
Udemy
Udemyは動画形式でITスキルを学ぶことが出来るオンライン学習サービスです。
Unityの講座もありますので、独学のサポートとして使えます。
バンタンゲームアカデミー
バンタンゲームアカデミーは、Unityを使ったゲーム開発が学べるゲームプログラマーコースが用意された専門学校です。
ゲームプログラマーを目指したい方なら選択肢の1つとなるでしょう。
Unity|まとめ
いかがだったでしょうか。
Unityは、2D/3Dゲーム開発はもちろんのこと、近年注目を浴びているVR開発、さらには3DCGや建築といったゲーム開発だけでは収まりきらない魅力も持っているのです。
これから、ゲームプログラマーを目指している方やVR業界に進んでみたい方は、少しでもUnityをダウンロードして触ってみることをおすすめします。
具体的なイメージが湧き、視野が広まると思います。
ほかのゲームエンジン「Unreal Engine」についても記事を書きましたので是非ご覧ください!
以上「Unityとは?VR・3Dゲーム開発ができるだけではない...?」でした!