【C#入門】特徴・できること・学習難易度を解説します!
今回は、Microsoftが開発したプログラミング言語「C#」について解説していきます!
C#は、非常に汎用性の高い言語ですが、初心者にはやや敷居が高い言語でもあります。
そんなプログラミング言語「C#」について詳しく解説していきます!
- C#は2000年頃にMicrosoftが開発した言語
- Microsoft製品と相性がよく汎用性も高い
- Windows/iPhone/Andoridアプリ開発・VR、2D/3Dゲームの開発が可能
- 初めてプログラミングを学ぶ人には少し難しいプログラミング言語
C#とは?Microsoftが開発したプログラミング言語!
C#はMicrosoftが開発した言語で、2000年頃に登場しました。
C#が出てきた時代背景を紹介すると、当時既にパソコンのOSはWindowsがかなりの割合を占めていました。
そこでMicrosoft系の開発などに適したC#をリリースし、さらなるWindows系のシステムの開発の促進を狙いました。
マイクロソフトが開発したC#はWindowsの普及とともに瞬く間に普及していきました。
プログラミング言語「C#」の特徴を解説!
C#の特徴として「オブジェクト指向であること」「MicroSoft製品と相性が良い」「Javaと似ている」「汎用性が高い」などがあります。
それぞれ見ていきましょう!
オブジェクト指向言語である
C#はオブジェクト指向の言語です。
ちなみに、このオブジェクト指向という言葉には明確な定義がありません。
なので、ざっくりとイメージを掴んでください!
オブジェクト指向とは、プログラムを手順ではなくて、モノの作成と操作として見る考え方です。
「こういう”モノ”を作りましょう」というのがオブジェクト指向だと考えてもらえれば大丈夫です。
例えば、車を作りたい場合を考えてみましょう。
この時、車はAボタンで走り、Bボタンでブレーキをするモノと定義するのがオブジェクト指向の考え方です。
オブジェクト指向の考え方を取り入れることでプログラムの書き換えが楽になったり、認識の共有がスムーズになるというメリットがあります。
オブジェクト指向について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください!
WindowsやMicrosoft製品との相性が良い
C#はWindowsをはじめとするMicrosoft製品と相性が良いです。
メモ帳やペイントのようなデスクトップアプリの開発はJavaでもできますが、よりPC用のアプリ開発に適した言語としてMicrosoftが提供開始したのがC#です。
これにより、デスクトップアプリの開発はより一層加速しました。
また、Javaと文法が似ているためJavaのエンジニアを取り込むという狙いもあったのかもしれません。
文法がプログラミング言語「Java」と似ている
C#の文法はプログラミング言語のJavaと似ています。
実際にHello, world!と出力するプログラムを見比べてみましょう!
public class Hello
{
public static void main(String[] args)
{
System.out.println("Hello, world!");
}
}
using System;
namespace std
{
class Hello
{
static void Main()
{
Console.WriteLine("Hello, world!");
}
}
}
C#とJavaはどちらも「クラス」を使ってプログラムを組んでいる点や、{}や;(セミコロン)でクラスやメソッドの終わりを示している点など、構文の作り方に似ている点が多いです。
この理由として、C#がJavaの影響を強く受けている言語だからということがあります。
そのため、さまざま点でJavaと似ています。
汎用性が非常に高い
C#の汎用性が高く、できることがたくさんあります。
例えば、Windowsのデスクトップアプリ開発ができたり、VR開発ができたり、スマホアプリ開発ができたりします。
こんなにもざまざまなことに使われる言語は珍しいので、「汎用性の高さ」はC#ならではの強みでしょう。
ここからは、この汎用性の高さにもつながってくる「C#でできること」について具体的に紹介していきましょう!
プログラミング言語「C#」でできること
C#はPCやスマホのアプリはもちろん、VRから機械学習までカバーしている言語です。
詳しく紹介していきます!
Windowsアプリ開発
C#を使えばWindowsアプリ開発ができます。
もともとMicrosoftが開発した言語のため、Windowsアプリ開発にはC#を使うのが一番スムーズです。
iPhone/Androidアプリ開発
C#はiPhone/Androidアプリ開発もできます。
iPhone/Android両方に対応した開発を行いたい場合は、Xamarin(ザマリン)がオススメです!
Xamarinはクロスプラットフォームの開発環境です。
クロスプラットフォームとは、異なるOSでも同じ仕様のままで動かせるプログラムのことです。
例えば、iOSとAndroidどちらにも対応したアプリを作りたい場合でも、別々の言語や環境で開発する必要はありません。
C#はクロスプラットフォーム環境でスマホアプリ開発ができるのでとても便利です。
VR開発
C#はVR系の開発もできます。
VRなどで使われるゲームエンジンを作る際はUnity(ユニティ)という開発環境を使うことが多いです。
Unityはゲームを動かすための必要な処理を効率的に行うシステムを搭載した開発環境です。
そしてこのUnityの開発言語がC#です。
なのでC#を知っているとVR開発ができます!
VR開発におすすめのプログラミング言語について詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください!
2D/3Dゲーム開発
C#ではゲーム開発ができます!
上にも書いた通り、Unityの開発言語がC#であるのが大きいでしょう。
Unityについて詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください!
Webアプリケーション開発
C#はWebアプリケーション開発もできます!
C#で作られたサービスで有名なのがMicrosoftが提供しているポータルサイトであるMSNや同社提供の検索エンジンのBingなどがあります。
やはりC#とMicrosoftは切っても切り離せない関係と言えます。
機械学習
C#は機械学習もできます。
C#で機械学習をしたい場合は、ML.NETというツールを使うと便利です。
ML.NETとは、Microsoftが提供しているオープンソースの機械学習モデル構築ツールです。
プログラミング言語「C#」は難しい?学習難易度を紹介!
汎用性の高いC#ですが、初心者にはやや難しい言語とされています。
ここからはC#の難易度についてPythonやC/C++やJavaなどの他の言語と比べながら確かめてみましょう!
初めてプログラミングを学ぶ方におすすめ?少し難しいかも。
C#は汎用性があり、様々なことができるプログラミング言語でオススメの言語のひとつです!
しかし、これからプログラミングを始めようとする人には少し難しいかもしれません。
その理由はいくつか挙げられますが、パッと見てわかりやすいものとして「コードの記述量」があります。
例えば、C#とPythonのHello, world!と出力する際のコードを見ると、
using System;
namespace std
{
class Hello
{
static void Main()
{
Console.WriteLine("Hello, world!");
}
}
}
C#ではHello ,World!と出力するのにクラスを設定したりする必要があり、合計11行になりました。
print("Hello, world!")
Pythonではprint関数を使って1行で書けます。
難しいことはさておき、Pythonのコードのほうが簡単に見えるのではないでしょうか?
C#は、Pythonといった初心者に優しいといわれているプログラミング言語に比べ、コード量が多くなりがちなので、C#を最初に学ぶ言語にすると少し難易度が高いかもしれません。
C/C++よりは学習難易度は低い!
C#は一般的にC/C++などよりは学習難易度が低いと言われています。
なぜかというと、C言語はメモリの管理が必要な言語で、メモリ上に与えられた番号であるアドレスを記憶するために使う「ポインタ」の概念を理解することが難しいといった理由があるからです。
その点で、C#はこれらの難易度の高い言語よりは取り組みやすいといえるでしょう。
C言語やC++等の難しい言語で挫折してしまった方でも、C#は初心者が全く手を出せない言語というわけではないので、自信がある方はぜひチャレンジしてみてください!
Javaを学んでいる人は学習難易度がグッと下がる!
C#はJavaとは文法が似ているので学びやすいです。
なのでオススメのルートはJavaを最初に学んで、C#に興味があれば勉強するのが良いでしょう。
プログラミング言語「C#」の需要
ここからは気になるC#の需要について紹介します。
レバテックフリーランスの案件数ランキングによるとC#は堂々の第4位にランクインしています!
C#は活用用途が広いため納得の結果と言えます!
プログラミング言語 | 案件数 | 単価 | 平均単価 |
---|---|---|---|
Java | 8,314件 | 30~165万円 | 68万円 |
JavaScript | 5,903件 | 25~145万円 | 71万円 |
PHP | 5,258件 | 23~165万円 | 72万円 |
C# | 2,550件 | 25~165万円 | 67万円 |
Python | 2,489件 | 25~145万円 | 76万円 |
Ruby | 2,090件 | 39~145万円 | 80万円 |
TypeScript | 1,377件 | 35~145万円 | 78万円 |
Swift | 1,342件 | 40~125万円 | 79万円 |
C++ | 1,242件 | 40~125万円 | 70万円 |
Go | 1,162件 | 24~145万円 | 81万円 |
Kotlin | 924件 | 42~125万円 | 81万円 |
C言語 | 874件 | 40~115万円 | 66万円 |
また世界の言語人気ランキングでも4位に位置しています。
C#は国内でも、世界的にみても安定して人気上位をキープしている言語と言えるでしょう。
C#入門のまとめ
この記事では、C#の特徴・できること・学習難易度・需要などについて紹介しました。
C#は、特にWindows系などMicrosoft関係の開発を行いたい方には必須の言語です。
また、汎用性が高く、VR・ゲーム開発から機械学習まで多様な用途で活用できます。
そのため、C#を習得すれば、開発できるサービスの幅も広くなります。
以上「【C#入門】特徴・できること・学習難易度を解説します!」でした!