R言語とは?できることやPythonとの違いなどを解説!【入門】
こんにちは!
現役Webエンジニアの今井(@ima_maru)です。
データ分析や機械学習に興味がある方はPythonなどから学び始める人が多いのではないでしょうか?
しかし、Python以外にもデータ分析や機械学習に向いている言語があります!
それがR言語です。
今回は統計データの扱いやデータの可視化に便利な、R言語を紹介していきます。
R言語とは?特徴や用途を紹介!
1990年代に開発されたプログラミング言語
R言語は、1990年代に開発されたプログラミング言語です。
R言語の「R」の由来は、開発者である研究者の名前の頭文字をとって名づけられました。
- ロス・イハカ
- ロバート・ジェントルマン
統計の分野ではS言語というデータ解析や統計プログラミング用の言語が活用されていましたが、彼らはS言語の使いにくさや必要な機能が未実装にままになっていると感じたため、新たにR言語を生み出しました。
統計解析に特化したプログラミング言語
R言語は、統計解析に特化しているプログラミング言語です。
統計解析とは、大量のデータを分析しデータのパターンや傾向を明らかにする科学のことで、要は「データ分析」と呼ばれる技術のことです。
R言語ライブラリ(パッケージ)には、有名な統計解析技術をはじめとして、最新の技術やマイナーな手法など幅広く用意されています。
もちろん機械学習を用いた統計解析の手法も用意されています。
大人気のプログラミング言語「Python」も統計に強い言語ですが、それに引けを取らない(むしろ統計解析では勝っているともいわれている)ほどの強さを誇ります。
大学や研究所での統計解析によく用いられている
R言語は、大学や研究所での統計解析によく用いられています。
学術的な場面では、PythonよりもR言語のほうが使われているというイメージでしょうか。
大学の教授はPythonよりもR言語を好んで使っているように思えます。
大手企業の統計解析にも用いられている
様々なIT企業でR言語によるデータ分析が行われています。
例えば、GoogleやFacebookなどのアメリカの大手企業、DeNAなどのベンチャー企業がR言語による分析を行っています。
統計解析は、広告運用などのマーケティングに活用でき売り上げに直結する非常に重要な技術です。
データサイエンティストやデータアナリストになるなら学んでおきたい言語
R言語は、統計解析の分野において非常に活躍するプログラミング言語です。
データ分析なら「R言語」か「Python」かといわれますが、データ分析のみであれば「R言語」のほうが有利だと感じます。
そのため、データサイエンティストやデータアナリストになりたい場合には学んでおいた方が良い言語だと言えます。
R言語でできること
ここからはR言語でできることを紹介していきます!
- 統計解析
- 機械学習
- グラフによるデータの可視化
- 簡単なWebアプリケーションの開発
統計解析
さきほども触れましたが、統計解析はR言語の得意分野です。
統計解析のためのパッケージが充実しているのはもちろん、世界中の研究者らが作成した統計解析のパッケージが毎日のように追加されていて、誰でも利用できるようになっています。
機械学習
R言語は機械学習という分野でも使われています。
機械学習は統計解析の中で用いられることもある技術ですので、はっきりと分けることは難しいのですが、簡単に言えばAIの構築のことです。
グラフによるデータの可視化
R言語ではグラフを活用してデータを可視化する際に便利な機能がたくさんあります。
例えば、以下のようなコードを打つだけで、ヒストグラムや散布図が簡単に作成できます。
hist(data) #dataをヒストグラムで表示
plot(x,y) #(x,y)の散布図を作成
このように、R言語はグラフを使ってデータを可視化するのに便利なツールとも言えます。
簡単なWebアプリケーションの開発
他には簡単なWebアプリケーションの開発もできます。
例えば、R shinyというパッケージを活用することでWebアプリケーションを作ることができます。
具体的には、データ分析結果を共有するためのダッシュボードの作成やGoogle mapと連携して地図上のデータを分析するアプリなどが作成できます。
【R言語 vs Python】違いやメリットを紹介!
ここからはR言語とPythonの違いについて紹介していきます。
どちらもデータ分析やAI開発などの似た分野で活用されていますが、若干違いがあるので紹介します!
R言語とPythonの違い
PythonはC言語などと同じような汎用のプログラミング言語です。
そのためPythonはR言語よりも汎用性が高いです。
Pythonでは、Webアプリの開発ができたりもします。
学術研究などはR言語の方が良い
R言語は、学術研究などで活用する際にPythonよりも利用しやすいです。
大学の研究室や医療現場などではRがまだまだ使われているところも多いので、学術研究や研究者と調査や研究を行う場合は、R言語ができた方が良いケースが多そうです。
機械学習やディープラーニング分野はPythonの方が良い
R言語は統計解析やデータの可視化などの分野で活用されますが、機械学習やディープラーニングの分野ではPythonを利用する人が増えてきています。
例えば、Pythonで作ったWebアプリに簡単に機械学習のプロジェクトを組み込むことができたりする
なので将来の予想を重視するビジネスの分野ではPythonを活用できるようになった方が良いかもしれません。
R言語を扱うエンジニアの需要
R言語を扱うことでデータ分析を行うエンジニア職などの可能性が開けます。
R言語を扱えるエンジニアは不足しているので、待遇はよくなる傾向にあります。
例えば言語別の給与ランキングではR言語が2年連続で1位をとっています。
R言語を学ぶには?R言語を学べる本や学習サービスを紹介!
R言語を学ぶためにはまず統計について知っておく必要があります。
統計を学びながらRを習得できる本やサービスについて紹介してきます!
フリー統計ソフトEZR(Easy R)でカンタン統計解析
マンガ形式で基本的な統計解析の手法やグラフの作り方などを学ぶことができます。
初学者の方にオススメの参考書です。
R Shinyで作るWebアプリケーション
R shinyはR言語でカンタンにWebアプリを作れるツールです。
簡単なWebアプリを作りながらR言語を学びたいというような方におすすめの一冊です。
シロート統計学講座
Webページで統計学を学びたい場合はシロート統計学講座がおすすめです。
独学で統計やRを学んだ理学療法士の方が作成していて、統計の基本的な考え方についてわかりやすくまとまっています。
r-wakalang
「r-wakalang」というR言語への質問を受け付けているコミュニテイもあります。
何か学習の際に詰まった場合はここのメンバーに質問してみると良いと思います。
R言語のまとめ
今回はR言語について紹介しました。
データの活用が必要な現代では覚えて損はない言語なので、ぜひチャレンジしてみてください!
- R言語は統計解析に特化したプログラミング言語
- R言語はデータサイエンティストやデータアナリストになるなら学んでおきたい言語
- R言語は学術研究や研究所などで活用されるケースが多い
- R言語を扱うエンジニアは不足しており、待遇も言語別年収ランキングで1位になるなど良い
- R言語を学ぶには統計について知識をつけつつ実装するのが近道
以上「R言語とは?できることやPythonとの違いなどを解説!【入門】」でした!