強いAIと弱いAIとは?
今回は、「強いAI」と「弱いAI」というキーワードについて触れていきます。
それでは行きましょう!
強いAIと弱いAI
AIには「強いAI」と「弱いAI」という分類があります。
これらは、AIが真の意味で「考えることができるのか」を論じるときに使われる用語で、以下のように説明できます。
「強いAI」:意思を持ったAI・考えることのできるAI
「弱いAI」:意思を持たないAI・考えることができないAI
強いAIとは意思を持ったAIのこと
強いAIとは、人間のように意思を持ち、考えることのできるAIのことをいいます。
例えば、「鉄腕アトム」「ドラえもん」などが強いAIのいい例でしょう。
これらのAI(ロボット)は、人間のように考え、人間のようにふるまうことができます。(もちろん架空の存在ですが)
しかし、現在のAI技術では、いまだ強いAIを実現できていません。
弱いAIとは意思を持たないAIのこと
弱いAIとは、意思を持たない・考えることができないAIのことをいいます。
例えば、「囲碁や将棋のAI」「無人レジ」「自動運転技術」「Siriなどの音声認識技術」「画像処理に使われるAI技術」などが弱いAIです。
「囲碁や将棋のAI」は、一見人間のように考えているように見えますが、その中身はただの処理です。
盤面という入力に対しての処理結果を返しているだけにすぎません。
例に挙げたほかのAI技術もすべて同様です。
現在の「AI技術」と呼ばれているものすべてが、弱いAIに分類されるといってもよいでしょう。
実は強いAIと弱いAIの定義は難しい
「強いAIと弱いAIの定義って意外に簡単だな。」と思った方も少なくないのではないでしょうか。
ですが、これらの分類は非常に難しいもので、いろいろと問題点があります。
例えば、AI(コンピュータ)に意思があるかどうかをどのように判断するのかという問題です。
以下のpepper君は、内部で決められた処理を行っているだけのコンピュータ、つまり弱いAIです。
しかし、意思があるAI=強いAIのではないかと錯覚してしまいませんか?
実際、内部で単純な処理を行っているだけなのに、周りから見ればそのものが意思を持って行動しているように見えてしまうことがあるのです。
この問題は「中国語の部屋」という面白い思考実験と良く似ています。
興味がある方は調べてみてくださいね。
ほかの問題として、そもそも「意思」や「魂」といったものがコンピュータに宿るのか?という疑問もありますよね。
この記事を読んでくださっている皆さんにも、「意思」や「魂」があるはずです。
この「意思」や「魂」はコンピュータに芽生えるものなのでしょうか?
ある説によれば、一定の計算能力(知能)を超えたあたりでコンピュータに魂が宿るなんて言われていますが、本当にそうでしょうか。
この辺になると、かなりスピリチュアルというか、哲学的というか、そういったとても難しい問題になりますね。
などなど、強いAIと弱いAIという言葉は、意外と難しい言葉で、今はまだ曖昧な定義なのです。
以上「強いAIと弱いAIとは?」でした!