機械学習とは何か?簡単にわかりやすく解説!
こんにちは!
現役Webエンジニアの今井(@ima_maru)です。
今回は、AI技術としてよく耳にする「機械学習」というワードについて解説していきます。
機械学習は現在主流のAI技術ですが、「意味については知らない」「あまりわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな方のために、機械学習とは何かについて簡単にわかりやすく解説し、関連するワード「ディープラーニング」についても触れていこうと思います。
では解説に移りましょう!
機械学習とは?簡単にわかりやすく解説!
機械学習は人工知能の分野の一つの技術
機械学習(machine learning)は、人工知能を実現させるために生まれた技術の1つです。
言い換えれば、「AI技術の1つに機械学習がある」ということです。
図にしてみましょう。
この関係性はとても重要なので覚えておくとよいでしょう。
人間と同様の学習能力を持たせるというAI技術
機械学習とは、コンピューターに「人間と同様の学習能力を持たせる」という技術・手法です。
その名の通りなのですが、「機械」が人間のように「学習」するということです。
つまり、データを与えれば、人間のように学習する。
これが、機械学習というAI技術の根本的な考え方です。
機械学習自体は、結構ざっくりとした定義です!
学習することの簡単な例でいえば、小さい子がリンゴをリンゴであると認識することが挙げられます。
このように「リンゴ」を見せて「これはリンゴだよ」と繰り返し教えてあげることによって、次リンゴを見たときにそれはリンゴであると認識することができるようになります。
これを「学習」といいますよね。
機械学習も同じで、「リンゴの画像」と「リンゴである」というデータをいくつも学習させることによって、さまざまなリンゴの絵を「リンゴである」と認識することができるようになります。
このように、コンピュータが学習していき、結果としていろんなことを判断できるようになる(=人工知能になる)という手法をとるのが「機械学習」というわけです。
機械学習には3種類の手法がある
一括りに「機械学習」といっても、実は3種類の手法があります。
- 教師あり学習(画像を判別するなど)
- 教師なし学習(関連性・法則性をみつけるなど)
- 強化学習(囲碁や将棋、ゲームのAIなど)
これらの違いについては以下の記事で詳しく解説しています。
興味がある方は是非ご覧ください。
機械学習でできることは何?
機械学習がどういう技術かわかったところで、実際に何ができるのか気になるとこですよね。
機械学習でできることには以下のようなことが挙げられます。
- データの予測
- 売上や株価の予測
- 欠損値の推定
- データの分析
- データのグループ分け・クラスタリング
- レコメンデーション(おすすめ表示)
- 画像認識
- 物体の判別
- 異常品検知
- 音声認識
- コールセンターの自動化
- スマートスピーカー
- 自然言語処理
- チャットボット
- 機械翻訳(Google翻訳など)
- データの生成
- 画像生成
- 作曲
- 状況判断
- 自動運転
- 囲碁や将棋などのゲームAI
それぞれ詳しく見ていきましょう。
データの予測
機械学習は、現在のデータから将来のデータを予測したりデータの欠損値を推定したりすることができます。
例えば、新店舗を出店した際の売上を予測したり、どの商品がどのくらい売れるか予測したりできるので、ビジネス面やマーケティング面で大活躍します。
ほかにも、株価の予測や欠損値の推定といったこともできます。
データの分析
機械学習は、データを分析しグループ分けをしたりデータの本質的な部分を可視化したりすることができます。
グループ分けの技術は「クラスタリング」とも呼ばれ、マーケティングの顧客分析や画像の減色処理などに使われています。
特に機械学習とマーケティングは相性が良いです。
例えば、ユーザーによって最適な広告や商品を表示する「レコメンデーション」に機械学習が使われています。
画像認識
機械学習は、物体を判別したり異常品を検知したりといった「画像認識」ができます。
機械学習はこのイメージが強いのではないでしょうか?
例えば、以下のようなものに機械学習による画像認識技術が使われています。
- 顔認証システム
- 自動運転技術
- 異常品検知
- 医療の画像診断
- 防犯カメラ
- 自動制御のドローン
- 無人レジ
- 顔加工アプリ
このように、機械学習による画像認識技術は実に様々なところで使われています。
機械学習の技術が発展したからこそ、コンピューターが高精度で画像を認識することができるようになったのです。
音声認識
機械学習は、音声を認識し理解したり言語化したりする「音声認識」ができます。
音声認識技術を使えば、コールセンターをAIで自動化できたり、人間の声で操作できる家電「スマートスピーカー」を作れたりします。
いまでは当たり前になった「Hey, Siri」や「OK, Google」も機械学習による音声認識技術があってこそなのですね。
自然言語処理
自然言語処理はコンピュータによって自然言語(人間が話す言葉)を認識する技術です。(少し音声認識と被るところがあります)
例えば、Google翻訳やDeepL翻訳といった「機械翻訳」や文章によって最適な返答ができる「チャットボット」などに自然言語処理は使われています。
この自然言語処理はコンピュータにとって特に難しいとされていますが、機械学習の技術などの発展により徐々にできるようになってきています。
データの生成
機械学習は、何かを判別したり分析したりするだけでなく、1から画像を生成したり曲をつくったりといったこともできます。
もちろん画像や曲を作るAIには学習用のデータが必要なので真の意味での「創造」には値しませんが、それでも写真と見分けがつかない架空の画像をいくつも生成したり、人間が作ったのかわからないレベルの曲を瞬時に作曲したりするのには度肝を抜かれます。
状況判断
機械学習は、現在の状態から将来的に何をしたら良いのか判断することができます。
これは機械学習の3手法の中の1つ「強化学習」がまさにそうで、囲碁や将棋のAI(ゲームAI)や自動運転技術などで使われています。
詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
機械学習とディープラーニングって何が違うの?
機械学習とよくセットで語られる「ディープラーニング」。
機械学習とはどのような関係があるのでしょうか?
ディープラーニングは機械学習の手法の1つ
「ディープラーニング」、別名「深層学習」とは、機械学習の一つの手法です。
特に、「人工ニューラルネットワーク」を使った機械学習のことを指します。
また、ディープラーニングは、機械学習の「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」と組み合わせて使うため、少し混乱するかもしれません。
先ほども出した図ですが、再度見てましょう。
ディープラーニングは人間の脳の構造を利用する
ディープラーニングは、人間の脳の構造からヒントを得た学習方法です。
人間の脳は、いくつもの神経細胞がほかの神経細胞につながっていて、網目状に張り巡らされています。
この構造を「ニューラルネットワーク」と呼びますが、ディープラーニングでは、この構造によく似た構造の学習モデルを使用します。
それが以下のような学習モデルです。
この構造は、「人工ニューラルネットワーク」と呼ばれ、その中身は「入力層」「中間層」「出力層」と呼ばれるいくつもの層状に重なった構造をしています。
そのいくつもの層が特徴的なため、「深層学習」「ディープラーニング」と呼ばれています。
詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
機械学習|まとめ
今回は、「機械学習」とは何かについて解説しました。
- AI技術の1つ
- コンピュータに学習させるという手法
- 「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」がある
- 機械学習の一つの技術に「ディープラーニング」がある
以上「機械学習とは何か?簡単にわかりやすく解説!」でした!
最後までご覧いただきありがとうございます。