「学生がインターンに参加する場合、社会保険などの保険はどうなっているの?」
こうした疑問はこの記事を読めばすぐに解決してしまいます。
この記事では学生がインターンに参加する場合の雇用形態や社会保険などの各種保険への加入義務など、学生がインターンをする上で気になる契約の面での疑問点について詳しく解説していきます。
- 総労働時間が常時雇用者(正社員)の3/4以上であれば加入可能
- 社会保険に加入するメリットは2つある
学生インターンの雇用形態とは
インターンの種類
インターンシップは主に期間によって次の二つに分けられます。
- 短期インターン:1日〜数日かけて行われる。夏休みや冬休みなどの長期休みに行われるものが多く、無給・交通費支給のみのものが多い。
- 長期インターン:数ヶ月以上企業の一員として雇用される。一年を通して募集されているものが多く、ほとんどが有給。
雇用形態や保険の話が絡んでくるのは基本的に給与が発生する長期インターンですので、ここからは主に長期インターンのことについて解説していきます。
長期インターンの雇用形態
長期インターンは雇用形態上はアルバイトとして扱われることが多いです。
しかし、例外として業務委託契約の扱いとなる長期インターンも存在します。
業務委託契約とは、被雇用者は企業と雇用関係を結ばずに企業と対等の立場で雇用を受けるという雇用形態です。
ライター職の長期インターンなどに多く、リモートワークでの稼働が許可されているほか週ごとの最低労働時間なども求められていないのでより自由度が高いというメリットがあります。
学生インターンでは社会保険に加入する必要があるか
学生がインターンをする中で社会保険に加入できるかの判断基準としてまず重要なのが「労働者性の有無」です。
これはつまり、企業の指示のもとで企業の利益につながる作業を行っていれば労働者性が認められるということです。
ただこれだけでは社会保険に加入する条件を満たしているとは言えないので、以下で社会保険への加入条件を、加入するメリットとともに紹介していきます。
社会保険への加入条件
社会保険への加入が義務付けられるには以下の条件を満たしていることが必要になります。
この場合は健康保険と厚生年金保険というふたつの社会保険への加入義務が生じます。
また、年間130万円以上の収入がある場合も自分で社会保険に加入する必要があるので、基本的に比較的長い時間長期インターンで勤務し、報酬もかなり多い額を稼いでいる学生は加入の義務があると考えておきましょう。
社会保険に加入するメリット
社会保険に加入すると主にふたつのメリットがあります。
インターンで社会保険に加入することで「遺族年金・障害年金・老齢年金」の3種類の年金の受給額を増やすことができます。
また健康保険の保険料を企業側が半額負担することになると言うメリットもあります。
社会保険だけじゃない?インターンにおける雇用保険・労災保険の扱い
- 雇用保険について
- 労災保険について
ここでは社会保険とは別で問題になるであろう雇用保険や労災保険の加入についても解説していきます。
雇用保険への加入について
昼間学生である人の場合は基本的に雇用保険は対象外となります。
しかし、休学していたり定時制の学生、また大学卒業後も今現在のインターン先で働くことが確定している学生の場合は「週20時間以上の勤務」を行っていれば雇用保険に加入する必要があります。
雇用保険に加入するとインターンの報酬から保険料が引かれることとなります。
労災保険への加入について
業務中や通勤中の被災に適用される労災保険は、その企業で働く全ての労働者を対象としています。
そのため、先ほども紹介したような労働性が認められれば誰でも対象者となります。
労災保険の場合、保険料は事業主が全額負担することになっているので被雇用者である私たちは心配する必要はありません。
学生のインターンにおける社会保険まとめ
今回は学生がインターンに参加する際の社会保険の仕組みや加入するメリット、その他の保険の加入について解説してきました。
インターンをする上で自分と雇用主との間にどんな契約関係が結ばれているか、社会保険への加入義務はあるかといった観点は盲点になりがちですが、これから社会生活を営む上でもとても重要なことです。
義務を怠って処罰されることを避けるためにも、インターンに参加する際はしっかりと契約内容をチェックするようにしましょう。
以上、「学生がインターンする際の社会保険についてわかりやすく解説!」でした。